2007年5月 9日 (水)

なんだか安心

われらが阪神タイガース、開幕ダッシュはどこへやら、とうとう8連敗。ついに3年ぶりの最下位転落だあ。ああ、なんだか安心するぞ。I Shall return.  キター!って感じ。
もちろん強いタイガースは大好きだが、弱いタイガースだって大好きだ。横浜スタジアムや神宮球場で、ビール片手に「バカヤロー、おまえらそれでもプロかあ、金返せー!」と叫んでいた低迷期、嘘でもなんでもなく、ほんとに楽しかったなあ……イヤ、ホント(笑)
やっぱり井川の抜けた穴は大きい。なんだかんだ言われても確実に15勝は稼いでたからなあ。ボーグルソンとかいう外人投手なんか、あだながボギーだってよボギー。タイガース名物のヘタレ外人は、あいかわらずいい感じだぜ。
今年はひさびさに風に吹かれ乍ら野球場で観戦しようっと。

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2006年10月17日 (火)

50マイル台のスピード表示に笑いが起きた

私がアンダースロー好き、変則好きであることは過去記事「変則な男たち」(2005年12月11日)参照いただくとして、今日は野球ファン限定で書く。野球のわからない人は置いていきますので悪しからず。

千葉ロッテ・マリーンズのピッチャー渡辺俊介が書いた『アンダースロー論』を読んだ。
アンダースローというのはピッチャーの投球フォームのひとつ。投球フォームはオーバースロー、スリークォーター、サイドスロー、アンダースローの4種に分けられる。オーバースローは文字通り上から腕を振り降ろすフォームで、野球ファンでなくともだいたいこのフォームが想像できるだろう。真上に近い位置から腕を振り降ろすと本格派と言われる。サイドスローは腕が横から出て来るフォーム。現役では吉野誠(タイガース)、木塚敦志(ベイスターズ)をはじめ比較的多い。過去には斎藤雅樹(ジャイアンツ)、高津臣吾(スワローズ)、サウスポーの角三男(ジャイアンツ)がいた。

スリークォーターというのはサイドスローに近いオーバースロー、といえばおわかりだろうか。まあだいたいこのへんの区別は比較的視覚に頼るところが大きい。サイドスローとアンダースローの違いというのもまた微妙。理論的にいうと地面に対して上半身が直角だとサイドスロー、左右どちらかに傾斜していればアンダースローという区別もあるらしい。最初はアンダースローのようなフォームなのに、最後はスリークォーターに近いところから投げる村田辰美(バファローズ)のような超個性派もいるからややこしい。かつての山田久志、足立光宏(ブレーブス)、金城基泰(ホークス)などが本格派のアンダースローと呼ばれていた。文字通り上半身を折り畳んで腕が地を這うように出て来るフォーム。

乱暴にいえば少年野球を含めてピッチャーの70〜80%くらいがオーバースローとスリークォーターだろう。残りの10〜15%がサイドスロー、アンダースローは5%を切るのではないだろうか。まあそれくらい稀少価値があるということだ。渡辺俊介自身、この本で「残念ながら、アンダースローのピッチャーは、いまもプロ野球では多くありません。入団したとき、アンダースローは『絶滅危惧種』と言われて戸惑った経験があります」(216p)と書いている。

この本で興味深かったのは、変化球ひとつとってもアンダースローならではの握り方があり、腕や肘の使い方があり、それらが実にわかりやすく書かれていることだ。たとえば、手首を立てるアンダースローと手首を立てないアンダースローがある。「山田(久志)さんが手首を立てて投げていたのは、もう有名な話だと思います。アンダースローだけれど、投げている手首の角度だけを見れば、オーバースローと同じように上から下に振っている。だから、低い位置だけれど、球の質はオーバースローなんです」(45p)これもさらに「手首だけを立てたらうまくいかないので、山田さんはヒジも立てる。だから、僕よりはリリースの位置は高い」とあるように、ヒジを立てるあるいは立てないフォームもある。ともに本格派アンダースローと評される山田と渡辺俊介の違いがわかる。なるほどね。

手首を立てるアンダースローといえば、南海ホークスの黄金時代を支えたエース杉浦忠が有名。「その秘密は何かといえば、手首の使い方にある。地を這うように繰り出す腕と直覚の形で手首が出てくるのが、杉浦の投法だった。(中略)杉浦が投げる時、手首を返す瞬間に『バシッ!』という音が打者に聞こえたという伝説もあるほどだ」(『魔球伝説』スポーツグラフィック『ナンバー』編 175-176p) 南海ホークスの黄金時代を支えたもうひとりのエース、サイドスローの皆川睦男はインタビューに対して次のように答えている。「私の投げ方は、手首が立たない。これはタイプの問題。だから、シンカーが投げやすい。杉浦は手首が立っている。これでは、シンカーを投げるときに余分にヒネることになり、肘や肩に負担をかける。杉浦が入団してきて、私のシンカーを見て“教えてくれ”と言ったが、私はダメだとあえて教えなかったのには、そういう理由があったからだ」(『魔球伝説』 79p)

本書からもうひとつ。日本の野球界には、国際大会に出場する代表選手を選ぶときに「アンダースロー枠」というのがあるらしい、というのが面白かった。アンダースローというのは日本独特のフォームなので、海外の選手は慣れていないので、必ず1人か2人は選ばれるというのがその理由。渡辺俊介はアンダースローに適した身体能力(身体や関節のすぐれた柔軟さ)を備えているが、それ以上に際立っているのが、じぶんが野球選手として生き残るためにはどうすればいいのか、ということに貪欲である、ということ。あえて「絶滅危惧種」と言われるアンダースローを選んだこと、お手本や指導者の少ないアンダースローだけに自分で常に試行錯誤を続けること、この姿勢には頭が下がる。個性が個性が、と個性ばかり強調する連中が多いが、ほんとうに個性派でいるためには強固な意志と素直な心が必要なのだろう。

今シーズンは不調だった渡辺俊介だが、来シーズンこそふたたびあの勇姿をマウンドで見たいものである。豪速球全盛のメジャーリーグではめったに見られない、あの80キロ(50マイル)を切るような超スローカーブを見るだけで面白いのだから。

「大会(WBC:World Baseball Clasic)前、(ミルウォーキー)ブリュワーズとのオープン戦で投げたときは、最初スタンドや相手のベンチから笑い声が聞こえました。スピードのいちばん遅いカーブを投げたときです。みんな本当に笑っていました。「どんな反応するかな?」と興味はありましたが、まさか笑われるとは。でも試合では完璧に抑えたので、最後には笑っていられなくなったようです」(135-136p) 

光景が目に浮ぶようだ。

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2006年10月12日 (木)

シンジラレナーイ!

北海道日本ハム・ファイターズが福岡ソフトバンク・ホークスを1対0で降し、実に25年ぶりのパ・リーグ制覇を成し遂げた。これでホークスは3年連続でプレーオフで涙を呑んだことになる。呆然とグラウンドに座り込む松中、マウンドに崩れ落ち号泣する斉藤、厳しい目でグラウンドを見つめていた森脇監督代行。レギュラーシーズンの勝率を取るか、パ・リーグ全体の盛り上がりを取るか。この滑稽かつ悲愴な選択の犠牲者といえるだろう。視点を変えれば短期決戦で勝てない勝負弱さ、運の無さということもできる。悪法もまた法なり。

セ・リーグでは中日ドラゴンズが阪神タイガース終盤の猛追を振り切って優勝。結局のところ、直接対決で連敗してしまったタイガースには勝ち目は無かったということだ。それにしても8月の終りから25勝8敗という驚異的な勝率を誇ったのは凄かった。昔からのファンなら「おいおい、数字が逆なんじゃねえか?」とツッコミを入れたくなる。そんなに勝つんだったらドラゴンズも叩けよ、と言いたくなるが、まあそんなもんだよ。だってタイガースだもんな。V2なんてタイガースらしくないからこれでいいのだ。

これで2006年度日本シリーズは札幌と名古屋という、なんとも微妙な地域どうしの対決。

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2006年4月24日 (月)

記憶に残る選手

先日のジャイアンツ〜タイガース戦で球審を務めていた渡真利克則(とまり・かつのり)審判員が試合中に突然倒れた。不整脈などの疑いもあるとのことだが、実は渡真利が倒れたのはこれが最初ではない。2003年9月2日のカープ〜タイガース戦でも試合中に倒れたことがある。

渡真利といえばタイガースファンにはよく知られた存在だ。1980年ドラフト2位でタイガース入団。レギュラーは取れなかったが一塁の守備固めや代打でよく出ていた。生涯実績は実働8年で出場268試合、打数494、安打126、本塁打14、打点47、盗塁4、終身打率.255というから、正直ぱっとしない。しかも途中でホークスにトレードされてしまった。現役引退後はセ・リーグ審判員に転向し中堅審判員として活躍中。しかし渡真利の名がタイガースファンによく知られているのは、その名を球団史に刻む幸運に恵まれたからだ。それは実に21年ぶりにセ・リーグを制覇した1985年10月16日の対スワローズ戦、神宮球場での出来事である。

5対5の同点で迎えた10回裏、マウンドにはリリーフエースの中西清起が立っていた。中西は最後の打者角富士夫をピッチャーゴロに仕留めた。マウンドから駆け降りた中西はボールを一塁に投げた。そのウイニングボールを捕球したのが、“神様”ランディ・バースに代わって途中から一塁に入っていた渡真利だったのである。タイガースファンなら誰でもいつでもどこででも脳裡に再現できるあの映像には、ウイニングボールをガッチリと捕球する渡真利の姿が映っているのだ。

「ああ、渡真利ね、1985年に優勝したときウイニングボールを捕った渡真利」

こうして渡真利の名は全世界のタイガースファンにいつまでも語り継がれるのだ。
そういうわけで今回の渡真利倒れる、というニュースはちょっと気がかりなのである。

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2006年4月 2日 (日)

開幕1勝2敗

わがタイガースは開幕2連敗である。初戦はエース井川を投入して僅差惜敗。昨日はリードし乍ら追いつかれ9回裏満塁で押出しサヨナラ負け。こちとら年季の入った虎党、ボロ負けならともかくどちらも惜敗だから負けたことには文句はない。それよりも勝てるゲームを落したことが痛い。私の予想では優勝はジャイアンツかスワローズ。タイガースが優勝できる可能性は低い。それどころか、Aクラスに入れるかどうかギリギリの線だろう。今年はめずらしくバランスの取れたオーダーを揃えたジャイアンツ、プレーイングマネージャー(選手兼任監督)の古田を中心に、若手とベテランのバランスが整ったスワローズだろうなあ。ダークホースはベイスターズとカープ。ドラゴンズとタイガースが3位を争うというのが冷静な予想である。今日は勝ったので開幕3連戦で1勝2敗。長いペナントレースは始まったばかりだ。頼むぜ、タイガース。

私が考える今年のセ・リーグ順位予想。

1位:ジャイアンツ 走好守、新旧の戦力が整った。やはり優勝は鉄板だろう。 / 2位:スワローズ 若い古田監督を盛り立てて調子に乗ったら優勝の目もあり。 / 3位:タイガース 磐石の投手陣も抑えに不安。バランスの取れた打撃ができるか? / 4位:ドラゴンズ 戦力はあるんだけど迫力に缺ける。夏場が勝負か? / 5位:カープ ブラウン新監督のもとで勝負の年。若手育成には定評があるだけに来年は優勝? / 6位:ベイスターズ 投手陣が弱い。若手ばかりなので我慢ができるか。メカゴジラ佐伯がキーマン。

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2005年12月11日 (日)

変則な男たち

 今年の千葉ロッテマリーンズ大躍進はさまざまな要因があるが、私はエースに成長した渡辺俊介の活躍にあると思っている。誰それ?という方もおられるだろうからいちおう紹介しておく。

 渡辺俊介 1976年生まれ。栃木県出身。国学院大学から新日鉄君津を経て、2001年千葉ロッテマリーンズ入団。リリースポイントは地上10cmとも言われる、いまどき珍しい本格派のアンダースロー投手。多彩な投球術で抜群の安定感を誇る。

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 何度も球場で渡辺俊介の投球を観ているが、とにかく気持良いくらいの本格派アンダースローだ。決して球は速くない。ストレートはせいぜい130キロくらいだろうか。ところがスローカーブやシンカーといった緩い球の使い方が絶妙。130キロのストレートのあとに80キロ台のスローカーブが来ると、素人目にもこりゃ打てないなあと思ってしまう。

 かつては私が知っているだけでも山田久志、足立光宏(ブレーブス)、金城基泰(ホークス)、三沢淳(ドラゴンズ)、高橋直樹(ファイターズ)、松沼博久(ライオンズ)、上田二朗(タイガース)と、球界にはエース級のアンダースロー投手がけっこういた。チームには必ず1人くらいはいたような気がするくらいはいたのである。珍しいところでは左のアンダースロー(ややサイド気味だが)の永射保(ライオンズ)。ワンポイント専門の左打者キラーとして名を馳せた。ところがいつの頃からかアンダースロー投手はどんどん少なくなってしまい、90年代になると御子柴進、葛西稔(タイガース)、宮本賢治(スワローズ)くらいで、しかもエース級ではなく二番手や中継ぎタイプばかりになってしまった。

 お察しのとおり私はアンダースロー好き、変則好きなのである。渡辺俊介のような本格的変則派?が活躍するのが嬉しくてしょうがない。ちなみにアンダースローは日本独特のスタイルであり、メジャーリーグにはほとんどいない。日本でも知られているのは80年代のクイゼンベリー(ロイヤルズ)、90年代のキム・ビョンヒョン(ロッキーズ)、どちらも抑えとして活躍したアンダースロー投手。驚いたのは数年前に日米野球で来日したマイヤーズ(マリナーズ)。なんと左のアンダースロー!

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