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歌舞伎町のルサンチマン

 東京都立中央図書館の企画展示「驚きの発見~図書館で見つけたこれも本なの~」を見学してきた。折本や巻子本、変形本に面白い付録という展示内容なんだろうなあと思っていたがまあその通りだった。しかしまず最初に目に入った『日清食品50年史』…興味のある方はググってみてね、吃驚するから…に興味津々。司書のお姉さんにいろいろ質問してしまった。

 会場内には折本、巻子本などがいろいろあるのだが特に珍しくはない。まあそんなもんだろうなあ、と多寡を括って会場をうろうろしているうちに『新宿盛り場地図』(新宿区立歴史博物館, 2005)が目にとまった。おおこれは面白い!明治〜大正〜昭和の新宿界隈の写真が掲載されているなかに中村屋の写真があった。瓦屋根の二階建て、まるで高級料亭のような佇まい。これが高級インドカリーの中村屋、亡命してきたラース・ビハリ・ボースが厨房でスパイスを調合してたのかね。

 次に出くわしたのが『東京中央電話局電話番号簿』(東京中央電話局, 1910)。これが面白い!例えば陸軍の軍医をお勤めになられていた森林太郎さん(職業:官吏)の電話番号は下谷九四六番。法制局参事官であられた柳田國男さん(職業:官吏)の電話番号は番町一〇番。小説家・夏目金之助さんの名前は見当たらなかったが、夏目さんが「彼と時を同じうして生きている我々は大変な仕合せである」と書いた三代目柳家小さん師匠(職業:落語家)の電話番号は下谷一九五四番。

 それから面白かったのが調査報告書のあれこれ。『世帯主こづかい実態調査』(国民生活センター, 1987)、『芸能人の生活と意識 芸能人実態調査報告書』(日本芸能実演家団体協議会, 1974)、『酒に関する意識調査』(日本経済新聞企画調査部, 1977)…なんでこんな調査を???というものも散見される。その中で面白かったのが『歌舞伎町実態調査報告書』(歌舞伎町商店街振興組合, 1973)。歌舞伎町のさまざまな調査が書かれていて面白そう。借りて読みたい本である。

 その中に歌舞伎町の将来について頁を割いた箇所があった。一読したがこれが面白い。真面目な文章なんですけどね。思い切り要約すると「歌舞伎町は銀座や浅草に比べて歴史も浅く格下である、例えば銀座は金持ちや気取った人たちの街であり郊外で歴史の浅い新宿歌舞伎町は銀座をモデルにする必要はない、歌舞伎町は何でも気安い安上がりな娯楽の街、サラリーマンが仕事帰りにふらっと立ち寄って楽しめる街なんだからよお、ケッ、ざけんなよバーロー!」と、まるで往年の昭和軽薄体の騎手だった椎名誠みたいだけど、まあそういう主旨のことが真面目な文体で書かれているのです。真面目な報告書の行間から抑え切れないルサンチマンが…会場で立ち読みし乍ら笑いをこらえるのに苦労しました。これ借りて読みたい!

おかしなことにはおかしいと言おう。

 2/17(日)の午後から「反・反韓デモアピール」をしに新大久保へ出かけてきた。在特会(在日特権を許さない市民の会)が新大久保で反韓デモを行うのに併せて、歩道から差別をやめよう、仲良くしようというプラカードを静かに掲げるアピール。ツイッターで呼びかけられ3〜40人くらいは集まったようだ。
 
 在特会の反韓デモは、実際に目撃した人もいるだろうが、ほんとに気分が悪くなるくらい酷いヘイトスピーチの嵐が吹き荒れる。「朝鮮人は日本から出て行け!」「チョンコは半島に帰れ!」「韓国人は日本で商売するな!」…こういう罵詈雑言を、朝鮮学校の校門の前や新大久保などのコリアンタウンで、在日韓国・朝鮮人たちの目の前で連呼し行進するのである。去る2/9(土)にも新大久保で在特会のデモでは、韓国人の経営する店や店員を殆ど暴行寸前で恫喝、脅迫する映像がネットに流されその酷さが話題になった。今までも酷かったのだけれどこのときはほんとに酷かった。しかも周囲にいる警官や機動隊員が、逮捕はおろか止めることすらしないのである。これはおかしい。今回ツイッターで、こんな酷いことが白昼堂々日本の首都で行われているのに、誰も抗議の声や行動を示さないのはおかしいぞ、ということでこのアピールが実行された。

 大久保通りに現れた在特会に向けて、というか沿道にいる日本人や韓国・朝鮮人の方々にも、差別はやめよう、仲良くしようぜ!、このままでいいのか?等々、思い思いのプラカードを無言で掲げた。反韓デモ隊からは、そりゃもうひどい勢いで罵詈雑言を浴びせられた(笑)けど、周りにいる人たちはみな頷いてくれた、と思っている。ツイッターでもよかった、安心した、という反応がたくさん見られたのでひと安心。

 韓国人とおぼしき青年が「この団体はどういう団体なのですか?」と尋ねてきたので「ツイッターの呼びかけで集まった有志です、団体ってほどじゃないけどね」と答えたら意外そうな顔をしていた。遊びに来ていた学生らしい若者たちも「そうですよねえ、あの人たち(在特会)はおかしいですよ!」とニッコリ笑ってくれた。やっぱりおかしいことに対してはおかしい、と声をあげないとダメだよなあ。

「韓国人出て行け」VS「民族差別は悲しい」 新大久保で応酬


 という文章を書いて、今日2/24(日)、大阪のコリアンタウン鶴橋でさらに兇悪なヘイトスピーチが白昼堂々と行われた。ツイッターでざっとタイムラインを追ったがなんとも気分の悪くなるような罵詈雑言、というかこれ、なんで逮捕されないんだろう。もう脅迫だよ。

【大阪・鶴橋】 「民族差別はアカン」 排外主義者にカウンター

今日という日は、残りの人生の最初の日だ。

田中章義著『世界で1000年生きている言葉』(PHP文庫)より…

実を食べて、その木を植えた人を思う。(ベトナム)
神様は決して目を閉じない。(ジャマイカ)
良い木に近づけば、良い日陰が得られる。(コスタリカ)
仕事をして人となる。上り坂を越えて駿馬となる。(モンゴル)
今日という日は、残りの人生の最初の日だ。(イタリア)
人は何も持たずにこの世に来て、何も持たずにこの世を去っていく。(イスラエル)
愛することは長く、憎むことは短く(ビルマ)
魚を欲しがる友人に毎日魚をあげるより、魚の獲り方を教えてあげたほうがいい。(ベナン)
山のほうからはやってこない。こちらから山へ行け。(フィリピン)
与えようとする人が与えられる。(ブラジル)
太陽に顔を向けろ。影はあなたの後ろにできるから。(ニュージーランド)
息がある限り希望がある。(ネパール)
年寄りたちが犯した罪の罰をこどもたちが受ける。(デンマーク)
愚かな人々とともに歌うより、賢い人とともに泣くほうがよい。(セルビア)

イタリアの言葉は良い。あらゆる意味で今日を楽しむべし。
ニュージーランドの言葉は先住民マオリ族に伝わる、困難に背を向けると影ばかり見続けることになるという意味。
ネパールの言葉は座右の銘にしたい。越後人はしぶといぞ(笑)。
そしてデンマークとセルビアの言葉に思わず襟を正す。

啖呵

吉原幸子『啖呵』......これが欲しいが/あれをえらぶ/そんな いい加減のものぢゃない/もっときびしい 地獄なんだ/抱くことが 答へではなくなるやうな/みてごらん/地獄なんだよ えらんだものが/メスだからね 二つのメス/メスは メスを 切れないからね/金属の音がするだけ/金属のなみだが 流れるだけさ/甘ったれるんぢゃない/酔ふんぢゃない/ひとの傷口に 薬を塗るんぢゃない/〈みんなの孤独〉なんて なれ合ひさ/あへぐ鼻孔に 唇をあてて/病気を啜りだすことができてさへ/この傷は なほせない/じぶんで メスになって 切りひらいて/ひとりひとりの 地獄があるだけさ......ときどき本棚から吉原幸子の詩集を取り出して『啖呵』を読む。読むたびに心がひりひりする。

深い言葉

「小さい時、大きくなったら(北京の)北海公園の整備をする人になりたいと言った。僕は既に武術チャンピオンだったけど、静かな公園で花に水をやる仕事を任せられたなら、人と争う事もなく静かで美しい人生を送れるだろうと思ったからだ」ジェット・リー(李連杰)

その方がいいよ

外国人参政権を頑に拒絶する声が根強いのだけれど、その参政権を行使しない国民が4割近くいるのだ。日本はもう鎖国を止めないとほんとうに世界の孤児になる。北朝鮮を笑えない国になってしまうぞ。多くの外国人がともに暮らしていける国を目指した方がいい。その方が絶対に楽しい国になる。若者たちも世界はこの狭い国だけじゃないことがわかるだろう。グローバル人材を育成するということは、日本も閉鎖社会を打破して外国人を自国民同様に受け入れることが必要だ。

備忘録

民主主義の皮肉、不条理というか、民主化することによって極端な原理主義国家が生まれる可能性がある。かつてドイツもワイマール憲法のもとで民主的にヒトラーが率いるナチスドイツが生まれた。(池上彰)

見上げているのか、見下ろしているのか?

てっぺんに上ったらあとは下るだけなんだから、上ったり下ったりすることも人生の道と違いますか?(大阿闍梨 酒井雄哉)

誘惑とは常に甘いもの

市場が支配する社会の中で認められることがないのであれば、違うところに、自分を根拠づける何かを求めるのは自然なことでしょう。ナショナリズムが甘い誘惑になりやすいのは努力がいらないからです。日本人であることは「生まれ持ったアイデンティティ」だからです。これは強烈な吸引力があるでしょう。つまり国をほめるということは、そこに生まれた自分をほめることと一緒です。だからみんな引き寄せられます。(南直哉『なぜこんなに生きにくいのか』)

What's going on?

音声ファイルを整理していたら、2011年3月15日のTBSラジオ深夜放送、東日本大震災特番の録音があった。落ち着いた声の女性DJが、震災関連情報を伝え乍ら洋楽をかけていた。

かかっていたのは、マーヴィン・ゲイ『What's going on』、カーペンターズ『It's going to take some time(小さな愛の願い)』、ディオンヌ・ワーウィック『I say a little prayer(小さな願い)』…なるほどなあと思わせる選曲だった。特にマーヴィン・ゲイの名曲は、タイトルといい内容といい絶妙の選曲だ。まさにあの時は毎日 What's going on(何が起こっているんだ?) だったものなあ。

話は変わるが、いま自民党が再び政権の座についた。新保守主義が支持されているのだろう。それはいいのだが、何やらきなくさい匂いが漂って来る。いまこそ What's going on と叫ばなくてはダメだと思う。

私はひとりでも叫ぶよ。What's going on?

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