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水戸黄門

テレビ時代劇『水戸黄門』の放映がついに終了する。報道によれば1969年に放映が始まったというから、実に42年間制作・放映された長寿番組ということになる。

私は時代劇マニアでもなんでもないが、この報道を聞いて「『水戸黄門』は東野英治郎を見るためのドラマだったんだなあ」という思いがする。助さん、格さん、うっかり八兵衛、風車の弥七、かげろうお銀がどうであろうが、『水戸黄門』は東野英治郎による東野英治郎のためのドラマだった。

川島雄三の『青べか物語』(1962年/東京映画)で、映画の最初から最後まで、「強烈」としか言いようのない浦安の老いた漁師を演じた姿が忘れられない。ヒエラルキーの底辺で、しぶとくしたたかに生きる漁師を演じた7年後、今度はヒエラルキーの頂点に立つ権力者を演じて、その役柄の間には何の矛盾もない。

東野英治郎はもともと脇の役者であり、主演を張るタイプではない。脇の役者だったから、それこそ悪役敵役も数多く演じている。明治大学卒業のインテリ新劇役者であり乍ら、とてもそうは見えない「原日本人」ぶりの役者である。私見だが、その引出しの多さ、懐の深さが、表舞台を退き乍ら、未だ隠然たる影響力を持つ天下の副将軍、という陰の権力者を演じて活きたのだ。明治生まれの東野英治郎は、まさに時代劇を演じても違和感のない、換言すれば、近世という「衣装」を身に纏って負けない「身体」があった。

今回の『水戸黄門』放映終了という報道、むしろ、民放の時代劇ドラマ制作が絶えてしまうという事実のほうが重要だろう。今はCSやBSで「観たい人だけが観る」という時代なのだ。とは言うものの時代劇マニアは寂しい思いをしているのだろうな(苦笑)

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