2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
フォト
無料ブログはココログ

最近のトラックバック

« 茉莉花革命 | トップページ | 差不多! »

そこには誰もいない

中国の「茉莉花(ジャスミン)革命」の象徴的な写真がある。

Newsweek日本版の記事からリンクされていて見つけたのだが、そこは茉莉花革命集会の集合地点とされた北京王府井の一画。群衆と公安、カメラマンたちが取り囲む輪の中心。そして、そこには誰もいない。輪の中心に革命を叫ぶ活動家、あるいは誰かが登場し、その演説やパフォーマンスを眺めて声援を送る人も、罵声を浴びせる人も、黙って眺める人も、冷ややかに眺める人も、当局に通報する人もいない。舞台に誰もいなければ芝居は始まらず、やがて観客は飽きて立ち去る。

私は「茉莉花革命」なるものが、すぐにエジプトやチュニジアのように政権打倒につながったり、リビアのような泥沼になるとも思わない。中共はそれほど脆弱でないし、むしろ恐ろしいほど強力かつ狡猾だからだ。そして孫文の言う「散沙の民」である中国人が一枚岩になることは簡単ではない。中共政権下で、良くも悪くも一枚岩の様相を呈していた中国人民は、1990年代末「できるものから先に裕福になれ」という鄧小平の「先富論」の大号令に従った。そして経済成長とともに、富めるものとそうでないものの格差は恐ろしいほど広がった。中国人民は経済成長という劇薬により、再び「散沙の民」に戻った。

北京王府井の輪の中心には、現代の毛沢東も周恩来も蒋介石もいない。そして輪の中心を見つめる群衆の視線は、何を見つめているのだろうか。

« 茉莉花革命 | トップページ | 差不多! »

中華世界」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: そこには誰もいない:

« 茉莉花革命 | トップページ | 差不多! »