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山へ向かう鉄道

小さな列車はブルルンとエンジンの響きも快く、暫く羽越本線と併走してから鳥海山麓へ向けて走り出した。ここは旧国鉄矢島線だったのだが、昭和60年に第3セクターとして運行を開始したという。鳥海山麓の谷間を山奥に向かってガタクリガタコンと走る列車のなんとのんびりとしたことか。
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女性のアテンダントが乗客の1人1人に手作りの紙風船を手渡してくれた。庄内美人とでもいうのだろうか、まだうら若いお嬢さんの笑顔がなんとも眩しい。「鳥海山ですか、今日は天気が悪いから見えないんですよ、お天気の良い日にまたぜひ乗りに来てくださいね」と柔らかい口調でにこやかに説明してくれた。
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沿線に住んでいるらしいお年寄りにも「お元気そうですねえ」と話し掛けたり、見ていて微笑ましい。まあ、独りでぽつねんと座席に座っているのが好きな私は、車内で話し掛けられたりすると、ちょっと戸惑ってしまうところが我ながら情けない(苦笑)
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今では都心のJRや私鉄でも女性乗務員(車掌・アナウンス等)は珍しくなくなったが、地方鉄道でも女性乗務員の姿が目につく。地方鉄道では観光ガイド的な要素も兼ねており概ね印象が良い。列車が曲沢という駅に差しかかると、彼女がススッと私の席までやってきて車窓を指差し乍ら「お天気が良いと、ちょうどあの辺りに鳥海山が見えるんですよ」と教えてくれた。ああ、なんと気働きの良い人であろう。ありがたやありがたや。
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終点の矢島駅はログハウス風の新しい駅舎だったがその隣に旧駅舎がひっそりと残っていた。ちょっと覗いてみると荷物置き場と車庫として使われていたので苦笑い。
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沿線で最も気に入ったのが吉沢駅。一面雪が積もった田んぼの中にマッチ箱のような駅舎がぽつんと立っている。まるで北欧の童話みたいな風景だ。いいぞ、吉沢駅。
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再び羽後本荘に戻って羽越本線に乗り換え酒田へ。折からの強風により列車は遅れている。冬の羽越本線は低気圧による吹雪と強風の影響をもろに受ける。だから遅れたり運行を見合わせたりすることがよくある。しかしそれはしかたないことだ。少しくらい遅れても安全運行が第一なのである。雪国の人々は「しょうがねえさ、雪降ってんだもの、風吹いてんだもの」とすべてを受け入れるかのように、車内で居眠りをしたり本を読んだり携帯電話に見入ったりしている。

酒田に到着しここから急行いなほに乗り換える間、構内にキハ40系新潟色が留置されているのを発見。おお、まだ居てくれたのか! 羽越本線のキハ40系は新型のキハ110系、キハE120系の導入によりいずれ撤退することになる。すでに米坂線はキハ110系とキハE120系に置き換えられてしまった。磐越西線ではまだキハ40系はがんばっているが、ここも時間の問題であろう。
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酒田から新潟に向かう485系急行いなほも強風の影響ですでに30分遅れている。2005年に発生した北余目~砂越間の急行いなほ脱線事故も記憶に新しい。この事故も横殴りの異常な強風が脱線の原因であった。急行いなほは時折速度を上げつつも基本的に徐行運転を保持しながら羽越本線を走る。鼠ケ関から新潟県に入り車窓から薄暗い冬の日本海が見えている。夕暮れ迫る暗い冬空に白波が強風に煽られて飛沫を上げていた。冬の日本海である。

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