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旅はビール

リンクを貼ってくれているMarilaさんのブログの記事「日本人であるコト」を読んでこんなことを考えた。

最近の若者は海外旅行をしなくなっている、という調査結果や報道がいくつもある。関連記事についてインターネットや新聞記事で調べてみると「お金がない」「時間がない・休みがとれない」「さほど魅力や興味を感じない」「めんどうなことはイヤ」などいくつかの理由があるようだ。以前と比べてテレビの旅番組やインターネットの普及で地球規模での同時性が実現、つまりあの国はどんな国なんだろうなあ…という情報が画像や動画で手軽に確認できるようになったことも関係あるかもしれない。

江戸時代まで遡らなくてもついこの間までは日本国内でもそれぞれの郷土色が濃厚に存在していた。鈴木牧之の『北越雪譜』が江戸の読書人を感嘆せしめたのは、江戸の読書人にとって雪国越後の風俗奇譚がまさに「異国」にほかならなかったからであろう。ついこの間まで国内でも「異国」は存在していたのである。しかし私の拙い鐵道旅の経験から言っても、現在はどこの街にもコンビニがあり、吉野家、ユニクロ、イトーヨーカドー、イーオンがあり、どこに行ってもみな携帯電話で通話したり画面を見つめたりしている。郊外の急速な発展によりどこに行っても同じような郊外風景が出現し、社会学者の宮台真司が言う「終りなき日常」のまったり感や閉塞感が漂うようになってしまった。

しかし「海外旅行に行く若者が減少」といっても、そもそも日本の世代別人口に占める若年層の割合が減少しているんだから、「最近の若者たちは海外旅行をしなくなった」というより「若年層そのものが減少しているから海外旅行に行く若者も減少」というのが正しいのでは? 当然人口ピラミッドの多数派を占める中高年の海外旅行は増えている。中高年、特に現在の年金受給者は金もヒマもあるし、団塊世代(『深夜特急』世代?)は若い頃にバックパッカーだった人も多いだろうから海外旅行に行く人も多いだろう。それにひきかえ現在の若年層は不況のあおりを受けて金もないだろうし、サラリーマンなら「長期休暇を取って海外へ」などという風潮でもなかろう。

「金がないから海外旅行に行かない」といってもかつては「金がない」から「貧乏旅行」をするという意志があって『地球の歩き方』を抱えたバックパッカーが海外を目指したのである。もしもほんとうに海外旅行に行かない若者が増えているとすれば、「金がない」ので「貧乏旅行」をするしかないけどそれはいろいろとリスクも増えるしめんどうくさいしそんなのイヤだし…だったら家でまったりしてたり仲間と遊んでいたりしてるほうがいいし街歩きしてたほうがお金もかからないし…要するに海外旅行のステイタスが低くなったのかな。

やはり何でもいいから海外に出かけて街のリアルな空気を吸い、日本では味わえない不便さや不条理さを噛み締め、あるいは日本を越えた合理性や快適さに触れ、その結果「ひどい国だな…やはり日本はいい国だなあ」「なんだこの国は? でもなんか面白い!」「なんて素晴らしい国なんだ! それにひきかえ日本は…」という経験値を上げたほうがいいよ、と私は思うのである。などと言う割に私は中国と臺灣しか行ったことがないし、国内も北海道と中国・四国と九州と沖縄には行ったことがないんだよね(苦笑)

やっぱり旅先で飲むビールは美味しい…いつかドイツに行って朝からビール飲んでジャガイモとソーセージと酢漬けキャペツを食べて散歩するのが夢。

私のお薦め旅本……

藤原新也 『全東洋街道』(集英社文庫)
沢木耕太郎『深夜特急』(新潮文庫)
谷 譲次 『踊る地平線』(岩波文庫)
金子光晴 『どくろ杯』(中公文庫)
桂川甫周 『北槎聞略』(岩波文庫)
鈴木牧之 『北越雪譜』(岩波文庫)
河口慧海 『チベット旅行記』(講談社学術文庫)
高野秀行 『アヘン王国潜入記』(集英社文庫)
小林紀晴 『ASIAN JAPANESE』(新潮文庫)
星野博美 『愚か者、中国をゆく』(集英社新書)
内田百閒 『阿房列車』(ちくま文庫)
宮脇俊三 『時刻表2万キロ』(河出文庫)
川村 湊 『満洲鉃道まぼろし旅行』(文春文庫)
高田京子 『台湾温泉天国』(新潮OH文庫)

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散歩・旅」カテゴリの記事

コメント

私も海外旅行には何の興味もありません。子供の頃、翻訳の推理小説、ホームズとかルパンとか読んでいて、外国にはそれなりの憧れもあったんでしょうけど、なぜか行く機会がありません。社内旅行で行った上海ぐらいですねえ。
中学で行った京都の平等院の姿が絵葉書と違ってみすぼらしかったことが遠因かなあ。若い頃は旅にも出ましたが、どこに行っても本屋探しているのに気がついてから、行かなくなりました。
何事も実践よりは空想の方が好きなんですよね。電車に乗るよりは時刻表を読んでいるほうが楽しかったりします。

日々是好日様
どうもご無沙汰しております。お元気でいらっしゃいましたか?
海外旅行も含めて「旅先で本屋を探している」というのは私もまったく同じでして(笑)…旅をしているのか本を買いに行っているのか…いつも重い荷物を背負って帰ってきます。
時刻表は出かける前にも読むし、旅先の車内でも読んだりして、旅をしているのか時刻表を読んでいるのか、よくわからなくなったりします。

先輩~、リンク貼って下さっているコトをつい昨日発見(スミマセン)!

海外旅行は、最後はアフリカ大陸まで行きました(笑)。
中国も東北2県ですが、一人旅したのは良い思い出です(もちろん、上海など他の地もetc一人で歩き回りました)。
若い人達…いまひとつ「リアルな感覚」が欠けているようにも思うのです。すでに成長過程で豊かさ、そして「デジタル」がお互いの関係に入ってきてしまっている。無味乾燥とは言いすぎかもしれませんが、関係が割り切りの世界というのかな?
もっともっと人間って、世界って泥臭くって、それでいて意外性があって面白いんだぞ!と…自分の若い頃の旅を思い返しても、そんな風に思いますね。

私たちの若い頃はのお…それにひきかえ今の若い者は…などと言っても、私たちの若い頃だってどれだけリアルな感覚があったものか(苦笑)…ま、今よりはアナログな時代でしたけどね。

デジタルな若者と日々つきあっていると、そのへんのニュアンスの伝え方がけっこう微妙…ま、価値観の違いはちゃんと伝えなくちゃですな、嫌がられても(笑)

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