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チャイ語?

書店に行くとついつい語学書コーナーを覗いてしまう。そしていつも中国語のテキストがたくさん出ているなあと思うのである。

私が中国語を学んでいた頃…1980年代半ば…はそれほど多くの種類は出ていなかったように思う。どれもこれも今から見れば堅苦しいテキストが大半を占めていたような気がする。イラストや写真も堅苦しくて、街角の中国人は人民服を着て自転車に跨がっていたような記憶がある。写真も天安門広場、天壇公園、頤和園、九龍壁…そんなもんでした。それがいまでは百花繚乱の如くさまざまな中国語テキストが出版されては消えて行く。

1980年から現在までを検索してみると、中国語のテキスト…厳密には辞書も含まれるがまあそのへんはご容赦…総数は1727件がヒットする。年代別に見てみると以下の如くだ。

1980年代 342件
1990年代 704件
2000年代 681件 ※2007年度まで

データベース:紀伊國屋書店BookWeb 
検索キーワード:中国 
NDC(日本十進分類):82△(言語:東洋諸語)

改革開放政策が始まった80年代に比べて、改革開放政策が全開になった1990年代はほぼ倍増しており、2000年代に入ってからも出版点数は上がるばかりだ。現在ではたとえばイラストひとつをとってもかつての堅苦しい挿絵からポップなものに変わり、天安門広場を行き交う中国人も人民服など着てはいない。紙質もよくなり(笑)付録CDもあたりまえのようについている。かつては別売のカセットテープ(しかも高価)だったのが昔日の感ありだ。

検索語を「中国語」ではなく「中国」としたのは、「中国語」以外に「チャイニーズ」「漢語」といったタイトルも少数だが標題に含まれているからだ。しかしどの本にも「中国語」という標題は含まれているので検索漏れはない(はず)。国内の出版物でまずお目にかかれないのが「華語」。これは臺灣や東南アジアで使われている単語だ。例外的に2冊だけ出版されていた。就中店頭で見つけて吃驚したのが標題に堂々と「チャイ語」と書かれたテキスト。そういえば学生たちが「チャイ語取ってる?」「チャイ語、単位落としそう…」などという会話を耳にして、チャイ語って何だ…としばし考えてから、ああ中国語のことかあ!とようやく気づいたことがあった。注意して聴いているとフランス語をフラ語などと言っていたっけ。

ちなみに同じ条件で「広東語」は58件、「台湾(臺灣)語」は22件がヒットする。広東語は1990年代の香港映画ブームの影響があるのだろうか。現在、中国に返還された香港では標準語(普通話)の学習熱が高まっているらしいが、香港では広東語が必須なので学ばないとダメ。臺灣語に至っては外国人が使う機会がほとんどなく、また臺灣では標準語(國語)が通用するためあまり需要はないからこんなもんだろう。

ついでに主な東南アジア諸語テキストについても調べてみた。ちなみに検索条件は同じ。

韓国・朝鮮語は全部で532件ヒット。そのうち「韓国語」を含むものが453件、「朝鮮語」を含むものが79件あった。ここでややこしいのが「ハングル」というキーワード。「ハングル」+「韓国語」と「ハングル」+「朝鮮語」といった、「ハングル」併記のものもあるのだが、分けて検索できない。検索キーワードを「ハングル」としてみると191件ヒットする。「ハングル」は文字のことであり言語のことではない。ハングル文字を学ぶためのテキストなら頷けるのだが、「ハングル」を冠して語学テキストとしているものも相当数あり、就中「ハングル語」などという噴飯ものの標記も散見される。それじゃ「ひらがな語」とか「アルファベット語」ってのもありか? 532件のうち2000年以降の出版が343件を占めており、これは間違いなく韓流ブームの影響であろう。その他「コリア語」1件、「コリアン」12件、「韓語」1件がヒット。まあこの言語は、日本に於いては主体の政治的立場が強く影響されるからしかたないですね。

タイ語は119件ヒットし、うち2000年以降が71件を占めている。ベトナム語は56件ヒットし、うち2000年代以降が30件を占めている。いずれも1990年代から出版点数が急増しているが、これは1990年代のアジアブーム、バックパッカーブームや、バブル経済崩壊後、東南アジアに生産拠点を移すなどして現地に在留する日本人が増えたこと、また東南アジアから就労や留学などで多くの外国人が流れ込んで来たことも関係していると思う。

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