2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
フォト
無料ブログはココログ

最近のトラックバック

« 祝・副都心線開業 | トップページ | そろそろ…夏 »

赤の時代

洋書は滅多に買わないのだが面白いものがあるとつい買ってしまう。先日は『SOVIET POSTERS』(PRESTEL)を買った。

Dsc03665


簡単に言うとソビエト社会主義連邦時代のプロレタリアアート全開ポスターを集めた本。中身はこんなにポップでキッチュなデザインから写実的な絵画調まで多岐にわたっていて、ページを繰っていても飽きることがない。革命の風に帆を張るロシア・アヴァンギャルドの息吹が波打っている。ポストモダンも裸足で逃げ出すくらいの迫力だ。とはいえ今見ると少々うるさいかもしれないけどネ。

Dsc03672


こちらの『CHINESE POSTERS : Art from the Great Proletarian Cultural Revolution』(Lincoln Cushing and Ann Tompkins)は、1966年から1976年にかけて中国全土を揺るがしたプロレタリア文化大革命のポスターを集めた本。

Dsc03666


どうですか、ソ連のプロレタリアアートとは打って変わったこのわかりやすさ。写実的だったり山水画だったり伝統絵画だったりするけど、全体のトーンは一貫している。つまり藝術的なデザインは皆無に近い。

Dsc03667


やはり西欧文化の伝統があるソ連と中国四千年の伝統中華との違いなんだろう。ま、プロレタリアート文化大革命ってくらいだから、農民を代表とする労働者層に理解しやすいデザインじゃなくちゃいけなかった。それに変に“藝術的”になるとたちまち走資派(資本主義傾向の実権派)とみなされて打倒されてしまう恐れがあった。藝術は労働者や社会に貢献しなければいけない、というプロレタリア藝術運動を素直に採択した結果だろう。中華人民共和国が成立する以前の中国では、ロシア・アヴァンギャルドに影響を受けた絵画やポスターが多く発表されている。

毛沢東もスターリンも不必要に大きく描かれているが、これは社会主義プロパガンダの常套表現。労働者は繰り返し繰り返しこの種のポスターを見るうちに、カリスマは巨大な存在であるという意識を刷り込まれる。最近では朝鮮民主主義人民共和国の金日成を描いたポスターや絵画がこういう構図だ。

Dsc03670


Dsc03671


社会主義の始祖ソビエト連邦と、ソビエト中央を指導者と仰ぐ中国が手をつないでいた時代のポスターがこれ。このあとにスターリン批判に端を発する中ソ対立が起こってしまうのである。いまじゃロシアも中国も金儲けに奔走してるしねー。レーニンもスターリンも毛沢東も周恩来も草葉の陰でどう思っているのだろう。

Dsc03668

« 祝・副都心線開業 | トップページ | そろそろ…夏 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

ごぶさたしておりまする…

こんな本があるんですね!
80年代、JAPANの影響で毛沢東~人民軍に傾倒していたこともあったので、
とても見てみたいですぅ。
どこで見つけたのですか?

華さま

どこのどなたかと思いましたよ…おひさしぶりです。

『CHINESE POSTERS : Art from the Great Proletarian Cultural Revolution』は…何処で買ったんだっけな…そうそう渋谷パルコ地下の書店で買ったんだ。ちなみに『SOVIET POSTERS』は新宿のジュンク堂で買いました。

JAPANで毛沢東で人民解放軍というと『Visions of China』ってのがありましたな。なんでイギリスの耽美系ロックバンドがJAPANでCHINAなんだ?と思った記憶があります。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 赤の時代:

« 祝・副都心線開業 | トップページ | そろそろ…夏 »