天災人禍
四川省で発生した大地震は日に日にその惨状が明らかになっている。それにしてもまたわるいタイミングに悪い場所で起こったものだ。
四川省は西藏自治区と境界を接し急峻な地形である。山岳地帯の大地震は土砂崩れや地滑り、幹線道路の寸断という被害をモロに受けるだけではなく、河川の下流地域にまで水害を誘発する可能性大。中国の建造物は日本人の目からみるとなんとも適当に造られており、倒壊した民家群を見ていると、そりゃ壊れるよなあ、と思ってしまう。官庁の庁舎はなんともないのに学校が全壊するなど手抜き工事も相当行われているとみた。
中国では政変が起きる前後に大規模な自然災害が起きる。有名なところでは、革命の英雄毛沢東と周恩来が逝き、四人組が失脚し文化大革命が終焉を迎えた1976年、河北省唐山で起こった唐山地震では24万人が犠牲となった。今年の春節の時期も異常寒波に見舞われるなどなんとも縁起の悪い年である。西藏暴動の衝撃も冷めやらぬなか、八月に開幕する北京五輪も聖火リレーで世界中に騒動を巻き起こしている。
1990年代以後、中国では都市部と内陸部の格差が広がるばかりで、抑圧された内陸部の不満はいつ爆発してもおかしくない情況にある。西藏自治区はもとより新疆維吾爾自治区でも漢族支配に対する抵抗運動が止まない。貧しくとも都市部に移住することを許されない農民たちは、退去して北京や上海に流れ込んでいる(民工潮)が、働いても働いても搾取されるばかり。まるで老舎の『駱駝祥子』のような世界が現代に蘇っているのである。
日本人にとって中国は良くも悪くも長くつき合っていかねばならぬ隣国。中国ウォッチャーとしてはなんとも憂慮に耐えない、というのが正直な心境だ。なんだかわからないくらい無茶苦茶なのに人なつこく、恐ろしく計算高いくせにどこか間が抜けている、あのエネルギッシュな中国人たちが、また前を向いて歩き出すことを祈りたい。とはいえ中国人とつき合うとくたびれるんですけどね…
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コメント
>なんだかわからないくらい無茶苦茶なのに人なつこく、恐ろしく計算高いくせにどこか間が抜けている、
まさに!
あの本音と建前、自己と他人の区別の冷徹さと一丸になる時の熱さ…全く極端過ぎて日本人には理解出来ません。
それにしても学校や病院の崩れ方は酷過ぎる。
国が人命尊重を第一にしてくれないと、これ以上のお付き合いはご勘弁願いたくなりますよ。
投稿 つたえつ | 2008年5月23日 (金) 13時52分
つたえつ様
ほんとに不思議な国であり国民ですよねー(苦笑)
でも「一丸になる時の熱さ…」…あれは江沢民政権下の愛国教育世代が中心なので、ひとりひとりではそういうわけじゃないかもな。
しかもあの国は古代からあまり人命を尊重しないしね。北京五輪の後が楽しみというか、心配というか…どうなるんでしょ?
投稿 管理人 | 2008年5月24日 (土) 21時55分