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どうしたものやら

このあいだ広報室のA嬢とランチを食べ乍ら話をしていたときのこと。彼女が「図書館の事務室って、本だの雑誌だのたくさんの資料がゴチャゴチャ置いてあるんじゃない?」と言う。まあそんなデスクの人もいるけど(オレだ、オレ)、綺麗に整理整頓されている人もいるよ、と言うと、意外そうに「へえ?」と呟いた。「他の部署の人からも『広報室は散らかってるねえ』って言われるけどさ、資料あっての広報室だからしょうがないわよねー(笑)」とA嬢。それはよくわからないが、そういうメンタリティはよーくわかるぞ。

さて今年も大掃除をしなければならないのだが、ウチにもこの先読むあてもないであろう本が山ほどあるし、映画のチラシ、雑誌の切り抜き、聴くあてもないCDやレコード…はてさてどうしたものかなあ。台所やトイレ、風呂場、ベランダの窓拭きもしなければ…ああめんどうくさい。

最近読んだ本。
多和田葉子『容疑者の夜行列車』(青土社)を読む。舞踏家である主人公がハンブルクからパリ、ベオグラード、北京、ハバロフスク、ウィーンと列車に乗って旅をする。虚構と現実が入り交じった奇妙でシニカルな、それでいてどこか懐かしさを醸し出すロードノベル。主人公は夜行列車のコンパートメントに乗り合わせたさまざまな人々との出逢いと別れを繰り返す。夜明けの待合室で、夜更けのプラットホームで、主人公は人々と語らい、風景を眺め、珈琲を啜る。作者は“主人公”を“あなた”と呼ぶ。つまりこの小説は一人称ではなく二人称で語られる。読者は作者の手で“主人公”に仕立て上げられるのだ。
そして“あなた”は旅を続ける。言葉の通じない異国の街を、体制の異なる異国の街を旅する。なんとも新鮮なそして不思議な旅。ああ、私もこんな旅をしてみたい。しかしもともと人生はこんな旅とほとんど同義なのではあるまいか。旅をすることで“あなた”の座標軸は移動する。座標軸が移動するたびに、“あなた”を取り巻く世界は変わってゆく。そして変わらないのは“あなた”だけだ。それにしても夜行列車とは、なんと甘美な妖しい魅力を放つ乗り物であろう。

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