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柏崎 ⇒ 長野

「今年は雪が無いからスキー場もたいへんだろうねえ、どちらまで行きなさるの? 長野! あらー、あたしも連れてってほしいわあ(笑)、毎年戸隠に行くんですよ、友だちがいるからね……昨日は天気悪かったけど今日は晴れ間があるからよかった、昨日乗られたお客さん、老夫婦でいらしたけど、半日貸しきりで柏崎近辺を案内してくれってんですよ、観光案内は慣れてるんだけど、それでも半日も狭い車のなかであそこはどうだここはどうだっても、いやあくたびれてねえ(笑)、正月だからあちこちの施設が休みなんですよ、まあそれでも喜んでくれたようでよかったですけどね……『柏崎トルコ文化村』ですか? ああ、あれは潰れました、だいたいあんなもんやってけるわけないですよ、あんときの市長がバカだったんだね、無駄なもん作ってさあ(笑)

青海川駅前でオバチャンに礼を言ってタクシーを降りた。駅前といってもふるぼけた電話ボックスがあるだけであとはなーんにも無い。当然だが無人駅で、しかも正月の午後という時間帯のせいか誰もいない。 青海川駅の柏崎方面行きホームは海岸の真上にある。海に注ぐ細い川が谷間になって両側は高い崖になっていて、その川に沿って十数軒の民家が、谷間の底に沈み込むように並んでいる。はるか上には赤い橋桁の大きな鉄橋がかかっていて、主要幹線道路となっているようだ。このあたりまで降りてくるのは、ほとんどがこの家々の住民なのであろう。

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乗降客のほとんどは最寄りの住民で、夏には海水浴客と釣り人、それ以外は鉄ちゃんと、そして私のようなローカル線好きだと思われる。待合室を兼ねた駅舎からホームに出て、感動するくらい古ぼけた跨線橋を渡って柏崎方面ホームに降りる。曇天、みぞれ混じりの小雨、シベリアから吹いてくる耳の切れそうな寒風、日本海の荒波の飛沫が塩っぱい。いま青海川駅にいるのは私ひとりきり。ホームの端から端まで思う存分歩き回り青海川駅を堪能する。

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ホームの端から線路沿いに下り、海岸べりを歩き崖の下で冬の日本海を眺めていると、風に乗って子どもの笑い声が聞こえてきたのでギョッとする。慌てて辺りを見回しても誰もいない。ただ荒涼とした風景が広がっているだけ。また聞こえる。だんだん近づいてくる。さては妖怪「児泣き爺」か、と思ってキョロキョロしていると、崖の上から降りてくる細い道があるようで、若い父親と幼い女の子がふたりの姿が見えてきた。きっと谷間の家の住民なのだろう。

しかし田舎の子どもというのは純朴なものである。リュックを背負った怪しい中年オヤジを見つけたふたりは、元気良く「おじちゃん、こんにちわ!」と満面の笑顔で挨拶をしてくれた。後ろで若い父親が照れくさそうに俯いている。私も笑顔で「こんにちわ!」と挨拶を返す。この寒風のなか幼い女の子ふたりは元気良くスキップしながら去って行った。

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さすがに寒さに嫌気がさしてきた頃、ようやく入線してきた15:27青海川発信越本線直江津行きに乗る。土底浜、犀潟あたりから晴れてきて柔らかい西日が射してきた。なかなか奇蹟的な光景である。なにしろ冬の新潟だからね。16:02直江津着。長野行きに乗り換えるまで30分ほど時間があるので、名物の鱈めしを買おうと弁当売場を探す。夕方なので駅弁も残り少なくなっていて、見るからに旅行者である私を見つけた売り子のおばちゃんは「鱈めしはこれが最後ですよー」と迫る。もちろん購入。

16:38直江津発。高田、新井と名だたる豪雪地帯も駅の周りにほとんど雪が無い。今年は暖冬なんだなあ。といっても油断は禁物。旧正月から二月にかけて雪は突然降り始めるのである。車窓はだんだん暗くなっていく。そして今日ふたつめの目的地であるニ本木に17:12到着。暗闇のなか列車はゆっくりと停車し「ゴットン!」と車体を震わせてから逆方向に戻りはじめる。

おお、スイッチバックだ! いまや数少ないスイッチバックの駅がここニ本木なのだ。いやあスイッチバックっていいなあ、ワクワクするなあ。願わくは夜ではなく昼間に通りたかった。次回の宿題としよう。満足して鱈めしの包みを開いて食べる。甘辛く煮付けた鱈の干物、焼き鱈子、きりきりと辛いわさび漬けがアクセントになって実に美味しい駅弁。

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妙高高原を過ぎて列車は長野県に入る。黒姫、古間、牟礼、豊野、三才、北長野を経て列車は18:17長野着。ビジネスホテルに荷物を放り込み、千曲川さんと落ち合って新年会。宴たけなわの真っ最中に「ながでん(長野電鉄)……乗りますか?」というので、勘定もそこそこに夜の長野電鉄に乗りに行く。なにも夜まで電車に乗るこたあない…それでも桐原の駅舎がすばらしく古ぼけていて大満足だった。

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