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気分はもう人形町

土曜日の夕方、演藝研究会会長と新宿駅で待ち合わせ甲州街道沿いの増田屋で蕎麦を手繰る。新年の挨拶もそこそこに少子高齢化時代における大学問題について語り、その後、新宿末廣亭にて第1回演藝研究會活動をおこなう。早い話が寄席で落語を聴くだけなのだが。

神田陽子の講談が終わり、続いてWモアモアの軽妙な漫才、桂伸乃介(落語)、仲入り前はベテラン橘ノ圓で『近日息子』。圓はまるで長屋の火鉢みたいな雰囲気の噺家。あまりの渋さと地味さがかえっておかしい。仲入り後は春風亭柳太郎、やなぎ南玉(曲独楽)、三遊亭遊三と続き、落語藝術協会(藝協)らしいゆる〜い雰囲気が漂う。會長曰く「これこれ、このゆるさが藝協なんだよ」

いつものように派手な羽織りの古今亭寿輔が十年一日のごとき陰気な漫談で客いじり。膝替わりは色物界のアイドル桧山うめ吉(俗曲)、最近は本を出したりCDを出したりして一部では有名。お人形のような若くてきれいなお嬢さん。あまりにもゆる〜い本日の番組のなかで観ると、その華やかさがいちだんと際立つ(笑)。

「うめ吉、かわいいなあ〜、まるで掃溜めの鶴だネ」
「まあ、あと十年もたてば(三遊亭)小圓歌みたいになっちゃうんだよな(笑)」

トリはベテランの三遊亭圓輔で『野ざらし』を一席。マクラで「この噺はサゲ(落ち)があまりにもわかりにくいので…」と、最初に説明してから噺に入る。まあたしかにきちんと本来のサゲまで演じるのは珍しいかも。

長屋の浪人が向島に釣りに出かけたら骨(しゃれこうべ)を見つけた。手向けにと酒をかけて回向したところ、その夜、きれいな娘がお礼に現れた。それを聞いた隣家の八五郎、さっそくオレも骨をみつけて供養して、ぜひきれいな娘に会いたいと向島に飛んでいく。もとより釣りなど知らぬ八五郎、釣り人を蹴散らして大騒ぎ。ようやく見つけた骨に持参の酒をかけて「今晩よろしくお願いします」と家に帰った。ところが……

圓輔の演じた『野ざらし』はたぶん師匠(四代目三遊亭圓馬)から教わった型どおりなのだろう。SP盤で聞く戦前の落語のような、『ラジオ深夜便』で放送されるかつての名人の落語のような、まるで今は無き人形町末廣で落語を聴いているような気分になる。たぶんこういう高座はいまの若手・中堅には絶対できない。ある意味貴重な高座を聴けたと思う。

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