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本日ハ牛丼ノ配給日デス

今にも泣き出しそうな曇天のもとを吉野家に向かう。年末あたりから牛丼販売を再開するという吉野家が、今日は一日限定でひさびさの牛丼販売をするのである。アメリカ産牛肉輸入禁止のあおりを受け、吉野家から牛丼が姿を消してもう二年半が経つ。特に吉野家の大ファンというわけではないので、前回は長い行列を見物するだけで終わったのだが、今回は牛丼を食べると吉野家特製手拭いが貰えるので行く気になったのである。

午前11時の販売開始と同時に行くのもマニアっぽくて気が引けるので、30分ほど遅れて近所の吉野家に赴くと、牛丼を求める難民がすでに長い行列を作っていた。そんなことだろうと思っていたのでとりあえず列に並び持参の本を読みふける。店員が何度も行列の客たちに向かって説明をしている。「店内でお召し上がりのお客様は比較的お早めに御案内できます! お持ち帰りのお客様はお一人4個までにさせていただきます! なお店内でお召し上がりのあいだにお持ち帰りをご用意することは御遠慮いただいております!」要するに食べる客と持ち帰りの客を峻別してます、ということだ。この時点ですでに100人待ちくらいだったが、私の後から後から牛丼の配給を求めて難民が陸続とやって来る。傘を持って来なかったのだがいまのところ雨が降る気配はない。

並び始めてから1時間ほど経ったところで100人待ちから50人待ちくらいのところまできた。 食事する客がちらほらと案内され始め、私も行列をはずれて店内に足を踏み入れた。しかし私の前に並んでいる客のほとんどは動かない。ということは、ほとんどの客が持ち帰り希望なんだな。たぶん知り合いに頼まれたり友だちの分を買いに来たりしているのだろう。こういうときこそ独りでよかったと思う一瞬だ。で、ひさびさの牛丼だが、やはり美味しい。他の牛丼店もそれぞれ個性があるのだがやはり牛丼といえば吉野家の味がいちばんしっくりくる。大盛、味噌汁、玉子でひさしぶりに吉野家の牛丼を堪能。

とはいえ欣喜雀躍、狂喜乱舞するような美味しさではなく、またそれが牛丼という食べ物には相応しい。そもそも500円玉でお釣りがくるような食べ物を過度に神聖視することもない。しょせん牛丼、しょせんカメチャブである。長屋の名人、庶民派と言われた先代林家正蔵(彦六)師匠が好きだったのが牛丼。奥さんが牛筋肉をコトコトと煮込んで作った牛丼がいちばん美味しい、と言っていたのが印象に残っている。食べたければ家で作ればいい。自分で手作りすることさえせず、吉野家の牛丼が食べたくて食べたくて……この日を一日千秋の思いで待ち焦がれておりました……などというのもなんだかなあ……などと手拭い欲しさで1時間も行列するあたしが言うセリフじゃあないネ。

カメチャブのカメというのは犬のこと。明治時代に西洋人が犬を呼ぶときに come here! と言っていたのを聞いた日本人が、そうかメリケン語では犬のことをカメって言うのか、ということでカメ。チャブというのは食事の意。明治時代には牛鍋の残りを飯にかけて犬の餌にしたのでカメチャブなどと言われていた、すなわち安い食べ物=庶民の味である。正岡容著『明治東京風俗語事典』(有光書房/1957)によれば「かめ(洋犬)明治初期、西洋犬をかめ、かめ犬と呼んだ。英米人が来い来い(Come here)といったのを、犬のことをそういうのだとおもい、そう呼びならわしたという説がある」「ちゃぶちゃぶ 食事のこと。食堂をちゃぶやといったのが、のちに売女をおくチャブ屋に変った」(同書)とある。卓袱台(ちゃぶだい)の卓袱(zhuo fu:チュオフー)は食卓に引く布のことで、転じて食堂をちゃぶや、食事をちゃぶと言ったのであろう。

今日は全国で牛丼難民が陸続と店鋪に来襲したことがニュースで伝えられていたのだが、並んだ挙句にわざわざカレー丼とか焼肉丼を注文してウケを狙うやつはいたのかな。

配給ノ列ニ並ブ牛丼難民
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