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寝ずの番を観た

横浜シネマリンで『寝ずの番』(2006)を観る。
関内駅から伊勢佐木モールをとぼとぼと横浜シネマリンまで歩く。裏通りにある小さな映画館。中は鰻の寝床のような細長い造りで、これも廃業した横浜西口名画座のような感じだ。関内には長いこと映画を観に通っているが、この映画館に来るのは初めてだ。ほとんど黄金町のシネマジャック&ベティか横浜日劇、あるいは有隣堂の裏手にあった関内アカデミー2にしか行かなかった。しかしジャック&ベティも日劇も関内アカデミー2も廃業してしまい、いまではとんと関内詣でもしなくなってしまった。ジャック&ベティはその後復活したが、以前の名画座ではなくなったようなので行っていない。

上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴(長門裕之)が亡くなった。臨終を迎えた橋鶴は一番弟子の橋次(笹野高史)に向かって「そそが見たい、、、」と呟いた。弟子の橋太(中井貴一)は妻の茂子(木村佳乃)に、師匠の末期の頼みを叶えてくれと懇願。茂子は橋鶴のベッドに上りスカートをめくりあげた。「師匠、どうでした?」耳もとで囁く橋次に、瀕死の橋鶴は最後の力をふりしぼって叫ぶ。「そ、そと(外)見たい、言うたんや、、、アホッ!」面喰らった橋太は茂子に後頭部を思いきりどつかれる。そして橋鶴は、息を、引きとった。

通夜という故人の思い出を語る場が大半を占める。通夜の席では故人のいいことも悪いこともみな思い出話になる。そして藝人の通夜らしい艶歌猥歌のオンパレードに突入。オ●コ、チ●ポとこれほど猥語が飛び交う映画も珍しい。綺麗な木村佳乃が三味線弾き弾き「おそそかっぴろげて〜♪」だなんてよくやるよ。岸部一徳は春歌版軍艦マーチを熱唱し、堺正章と中井貴一は三味線弾き弾き春歌合戦。美しくも艶やかな富司純子が春歌を歌い乍ら舞う場面、はんなりとした美しさに魅せられる。「死人の『かんかんのう踊り』や!」(古典落語『らくだ』のワンシーン)と叫んだ岸部一徳が、橋鶴の亡骸を抱えて「かんかんのう」を歌い踊る。死体と遊ぶ珍場面、イギリスやフランスでは絶対ウケるなあ、こりゃ。末弟子の橋七の女房を演じた真由子、どこかで見たような顔だなあ、と思っていたら、津川雅彦の愛娘だった。どうりで朝丘雪路に似ているはずだ。

落語の演技指導をしたのは、昨年惜しまれて逝った桂吉朝。噺家の通夜という映画ということを考えると感慨深い。すでに病に侵され余命幾許もないことを知っていたであろう吉朝が、いったいどんな気持で演技をつけたのか。原作者の中島らもは映画製作中に事故死。マキノ雅彦(津川雅彦)監督、なんというデビューであろう。

先生堂書店にて長谷川伸『狼』『ある市井の徒/新コ半代記』(旺文社文庫)を購い帰宅。

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コメント

津川君で気になってました。見るべきかなあ…といってもこれまだ山国に来ていません。これから来るのかも分かりません(泣)。面白かったですか?

面白かったですよ。とにかく最後までセリフとエピソードだけで持ってる映画。落語が好きな人ならきっと楽しめるはず。

でもこの映画、R15指定なんです。観る前も観た後もなんでかナと考えたのだけど、放送禁止用語連発、春歌歌いまくりだし、まあ指定したほうが無難ということなんでしょうネ。どう考えても家族連れで観る映画ではない、というか子どもが観ても面白くない。

新潟でも近日公開だそうだからそのうち山国にもお目見えするんじゃない?

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