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時間よ止まれ

仕事帰りにときどき飯を喰いに行く食堂がある。二十年来通っているがぜんぜん外観も内装も変わらない昭和三十年代を彷彿とさせる食堂。吃驚するほど美味しくもないがかといって不味くもない。強いて言えば味が変わらない。不味くはなっていないのである。それだけでもたいしたものだ。もっともこちらの舌もたいしたものではない。

今年初めてこの店に入った。残業でくたびれて飯を喰って帰ろうという気になり、冷たい木枯らしに吹かれてドアを開ける。いつものいうに野菜炒め定食を注文して『週刊少年ジャンプ』をまとめ読み。といっても私は『こち亀』しか読まない。薄汚れたマンガ本が何冊か置いてあり、大衆食堂の定番『ゴルゴ13』も置いてある。そして私の目に信じられないものが飛び込んできた。

「なんでこれがここに、、、」

なんとそこにあったのは、みなもと太郎の『どろぼうちゃん』第2巻だった。といっても知らない人にはなんだかわかんないだろうが、みなもと太郎である。『007シリーズ』のパロディマンガ『ホモホモ7』のみなもと太郎。70年代のほのぼのとしたギャグマンガなのだが、なんでこの店にさり気なく置いてあるのだ? よくよく見ると他にも『俺の空』第4巻、『こち亀』の第5巻(なんと山止たつひこ名義!)、『まことちゃん』まである。この店は時間まで止まっているのか?

マチズモとアナクロニズムの権化『俺の空』では、安田一平とベッドで一戦交えた婦人警官が翌朝ベッドのなかでうっとりしていたり、イージーライダーみたいなレイバンのサングラスをかけた兄チャンが登場。『こち亀』の両津はまだ兇悪な顔をしているし、悪相コンビの戸塚巡査も頻繁に登場している。中川はランボルギーニ・カウンタックに乗っているし、交番の電話も黒電話だ。両津は浮浪者に向かって「おい、フータロー」と呼びかけている。しかし『まことちゃん』だけは時空を超えて爆発しているところが凄い。沢田家の面々のアナーキーさは永遠。

野菜炒め定食はこの二十年来まったく変わらない。それはそれでいいのだが、誰がこれらの古いマンガ本を持ってきたのだろう? それにしてもすべてが似合い過ぎているところが恐ろしい。

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